注文住宅で後悔した!という口コミが多いですが、これから建てようと考えている方は特に不安を感じますよね。
でもよく見てみると、事前に防げそうだったり、担当している設計者と意思疎通が取れていなくて不安になっていらっしゃるなと。
ネット検索をすれば、未然に防げるのでは、解決できるのではと思いがちですが、
どれも同じ条件ではないのです。また、情報が古い、新しいもありますし。
そこで、甘くなりがちな5つの見極めポイントをご紹介します!
注文住宅で施工会社でありながら設計事務所で務めていた頃で特に気を付けていた点も含めています。
ぜひ、ご参考くださいませ。
1.打合せ担当者が1級建築士や2級建築士でも、すぐに安心は不用心!!

あっ!名刺に1級建築士、2級建築士が入っている!安心だ!
それだけで判断するのは、実はちょっと危険なんです。
確かに1級建築士は、国家試験で全体の受験者のうち合格者は10%という狭き門です。。。
ですが、それは最近かなり難しくなっているだけで、だいぶ前の試験だとそこまで難しくなっていないです。
担当者に資格がある場合で具体的なメリットはたくさんありますが、一番重要なポイントだけ伝えます。
建てた後で重大な施工不良などがあった場合に建築士会などを通じて、何年経っても連絡がとれやすいということです。
銀行の融資で確認申請を取るのがスムーズという点も確かにありますが、長く住むにしても安心が必要です。
瑕疵保険では、屋根の雨漏れなど重大な場合10年保証されています。
話が脱線すぎましたので、またの機会に詳しくご紹介します。
資格も大事ですが、あくまで国から保証されているという認識がベストです。
その担当者もしくは、事務所のトップの方の経歴が重要です。
どういった経歴があれば、安心なのか。
いくつか例を挙げます。
1.注文住宅の設計を10件以上している
2.日本で有名設計事務所やアトリエ系設計事務所で設計やアシスタント経験がある
3.確認申請の実務経験をやっている
担当者かトップがどれかに当てはまれば、資格だけではなく、数々の問題や難所を乗り越えてきたプロと安心しても大丈夫です。
1に関しては、10件あたりを超えた頃で技術力や段取り力が格段に変わる節目といっていいです。
2は、かなり苦労をされ、精神的にも技術的にも鍛えられています。
どれくらいかと言いますと、ドラゴンボールのスーパーサイヤ人です。
3は、建物を建てる許可を得るための行為を確認申請と言います。
確認申請時に、建物の高さや面積などを変えなくてはいけないトラブルが起きにくいです。
銀行の融資が下りた後では最悪です。
そして、担当者ですべてあてまっていなくても、所長の経歴がベテランであれば問題ありません。
話し合いや、やり取りのメールに入っていれば、特に安心です。
トップの方はにこやかな人だから強く言わなさそうだから、大丈夫なのかな。
と印象を受けたとしても、大丈夫です。
笑いながら、施主のために鬼になってくれます。
2.地震が起きた後でも住める家づくりを考えよう

コストの問題が起きない限りすらすらと説明を受けがちな構造計画ですが、
なんとなくでも知っておいた方がいいことがありますので、お伝えすると。。。
大きく2種類の工法があります。
1.在来軸組工法
2.金物工法
簡単に言ってしまうと、1は壁や金物で、2は柱と梁をグレードアップされた金物で建物をもたせる。
やり方が違うだけなんだと思ってしまいがちですが。。。
よく壁量計算という方法で起こりがちなのですが、
どんな形であっても同じ面積であれば同じ壁の数だけ計画すればいい考えで構造計画されてしまいがちです。
イメージをお伝えすると。。。

極端ですが、こういうことなんです。
構造のむずかしいことを知っていなくても、そのやり方で大丈夫なのと思いますよね。
だいたいは円柱になることはないのですし、壁の量だけではなく、壁の位置のバランスも確認する方法ですので、ある程度安心しても大丈夫です。
ただ、ちょっと具体的に問題になってしまうのは、大きな吹抜けなどです。

簡単な図で説明すると、地震で建物が揺れた時、吹抜け部分が変形しやすくなるので、
オレンジにしてある柱に配慮が必要になります。
具体的に言うと、隅の柱については柱自体の強度を上げるべく、105㎜角の柱ではなく120㎜角の太い柱にしたり、
吹抜けとそうではない部分については接合部分が厳しくなるため、取り付けている金物の強度を上げる。
解決策はあります。
ただ、在来軸組工法で壁量計算しかしない(2階建て)になると、その解決策で本当に問題ないかどうか構造計算で確かめられないのです。
ハウスメーカーが独自で開発している金物工法だったりであれば、隅柱の検討をすれば問題ないです。
かなり強度がありますし、性能を厳しい試験して認定されているので安心してもいいと思います。
こういった壁量計算の問題があるので、許容応力度計算というひとつグレードアップで確認する設計者もいます。
確かにコストが少し上がってしまいますが、コスト削減よりも安全を取りましょう。
3.その間取りと広さで快適に生活できる?家具のレイアウトで決まる!

間取りプランがついに完成した良かった♪
とひと安心した後に実際に住んでいるお家でメジャーを取り出して確認してみてください。
そうすると、想像していたイメージと離れているかどうかわかります。
えっ、設計者に家具リストとか渡しているし、大丈夫だよ~
いえいえ、家具のレイアウトだったり細やかな寸法はすべてオーダーメイドではありません。
これまでの設計者の経験だったり、標準的な身長の人の寸法でつくられているのです。
だいたいは大丈夫ですが、よく考えてみてください。
伝統工芸している人を思い返してみても、人はミリ単位のずれを感じる生き物なのです。
そして、図面だけで本当に出来上がりを想像できますか。
バーチャルで確認できたとしても、実際にテレビ台からどれくらい離れているのか。
今使っているキッチンって、どれくらいの高さかな。どれくらい収納を使っているかな。
本当に快適か使いやすいかどうかは、その人しか分からない部分もあります。
レイアウト変更で対応できる部分もあるかと思いますが、だいたい変更はできにくいです。
この図面ですすめましょうと契約する前に、忙しいけれども1日使ってでも確認することをおすすめします。
4.壁と床の素材はこだわるべし!

壁と床はこだわった方がいいです。
コスト削減を優先すると、本当に家賃があまり高くないマンションやアパートの雰囲気がとれないです。
最初の数年のうちは、清潔ですがすがしい気分になるでしょう。
ですが、数年しか住まない訳ではないですよね。
どんどん、壁に汚れがでてきます。
中古って嫌よねと不安がでてくること、間違いなし。
壁は漆喰にして、床は無垢材を使用することをおすすめします。
割高になると考えがちですが、どうしてもコスト削減を図りたいのであれば、DIYすることも考えたほうがいいです。
化粧柱や梁、扉などは自然塗料で塗ってもらって、不器用な人でも難しくない床塗りだけはこちらでする。
個室だけは、来客の目に入らないから、壁に漆喰塗りをするなどです。
手をかけた分だけ、愛着がわきやすいですし、時間の経過が楽しめる家になります。
本当に無垢材が飴色に輝いてきますし。。。
作業した分慣れているので、その後のちょっとした傷に対するメンテナンスもすぐにできるようになります。
こだわった方がいいです!
5.スイッチとコンセントは使いやすい?現物で確認しよう!!

メーカーのホームページをみたり、十分にコンセントやスイッチの高さや位置の検討をしたとしても、
実際に暮らしてみると、ここに欲しいコンセントがない!スイッチがない!事件が起きやすいです。
こんなマークがスイッチなんだ、コンセントなんだ照明・・・と説明を受けていたとしても、
その理解をするのに時間がかかってしまって、なんというか配置ゲームのようになりやすいんです。
図面を普段見慣れていないと、きついですよね。
ですので、設計者と現場管理者の方のご協力のもと、建物を建てている最中に一緒に確認したほうが安心です。
そんなに大きく図面と希望とずれることは起きないのですが、あとからコンセント増設が分電盤の容量の関係でできないこともあります。
できたとしても、家に穴をあけて配線、壁のやり直しと、、、人件費と材料費がかかります。。。
いいことがないので、コンセントボックスを入れる前に確認して、電気屋さんに現場管理者が変更連絡をすれば特に問題が起きません。
現場で見る際に、家具リストや写真を用意して1個ずつ確認しましょう。
現場状況によりますが、タイミングとしては上棟が終わった後に壁を作った後でしょう。
平日にお休みを取る可能性もありますが、ここは絶対に合わせて行った方がいいです。
まとめ
新築を建てる際に、後悔する原因になりがちな点を5つご紹介しました。
経験者ではないと気づかなかったりするかなと思い、書かせていただきました。
このページを見ている方は、ちょっと不安になって検索されている方もいるかと思います。
もしご不安でしたら、設計者や施工者にどんどん話してみましょう。
一番重要なのは、コミュニケーションです。
楽しいことも苦しいこともあると思いますが、いい思い出になります。
快適な我が家をつくりたい方のご参考になれば幸いです。
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